目次
- 初心者へのデリバリー指導
- カーリングの歴史とカーリング精神
- ノーバックスイング
- デリバリー時のバランス
- ウォームアップ
- スゥイープ
- 試合前の練習計画
- コーチの役割と任務
- 審判の任務
- 公認指導者としての抱負
初心者へのデリバリーの指導で考慮すべき重要な項目
- スタンス: ハックフットの爪先が投球方向を向いているか.
両肩を結ぶ線が投球方向と直交しているか.
- グリップ: 正しい握りができているか. 手のひら全体で握っていないか.
- 動作のリズム: フォワードプレス, ヒップエレベーション,
バックスィング, 蹴り出しの 4 動作のメリハリがあるか.
動作が早すぎないか.
- ストーンと足の動き: ストーンが先に動いてからスライディングフットが
動き出しているか.
- 蹴り出し: スライディングフットが体の下,
ストーンの後ろに位置してから蹴り出しているか.
- 目線: 投球者の目線は常に投球方向を向いているか.
カーリングの歴史とカーリング精神
起源は北欧. 名前の由来はストーンの軌跡が女性の髪のカールのようだから.
発祥は 16 世紀のスコットランド. 1838 年に現在の主要カーリングクラブの
母体となるカレドニアン・カーリングクラブが設立される. 1959 年に第 1 回
世界選手権開催. オリンピックの正式種目となったのは 1998 年の第 18 回長
野大会から.
カーリング精神: カーリングは技量と伝統のスポーツ.
フェアであることを求められる.
相手に対する思いやりを重視する.
ノーバックスィングデリバリーの特徴と利点
特徴
- ストーンがアイスから離れない
- スタンス時にストーンをハックフットの前に置く
利点
- 体のバランスを保ちやすい
- 投球方向がずれにくい
- 体への負担が小さい
デリバリー時のバランス上の問題を解決するための鍵
- 正しいスタンスでハックに入る
- スライディングフットを体の下に入れ, 体重が乗ってから蹴り出す.
ウォームアップの 3 要素とその内容
- 全身を動かすエアロビクス運動.
体を温め, 心肺機能を活性化させる. 軽いステップなど.
- ストレッチ
体をのばす, 筋肉をほぐす. 手足首, 肩, 腕, 足, アキレスけん, 股関節等.
- シミュレーション動作
カーリングの動作を想定した運動. デリバリーを想定し体をほぐす.
スウィーピングの効果と指導上のポイント
効果
- アイス上のごみを払う
- ペブを平滑化する
- アイスをとかす
指導上のポイント
- ブラシを持つ位置と握り
- 体全体の姿勢と体重の乗せ方
- ブラシを動かす方向と範囲
試合前の練習計画を立てるときに考慮すべき 6 つの項目
- 体調面はとくになし
- 技術面はわずかな修正だけを行う
- 試合に対する作戦を考える
- 自身をつけるための簡単なショットを含める
- 前向きなフィードバックがかかるようにする
- 試合のためのミーティングを行う
コーチの任務と役割
任務
- 目標を掲げる: ドリームゴールと現実的なゴール
- シーズン計画を立てる
- 練習プランを考え, 実行する
- チームの作戦を考える
- 技術面, 精神面, 体力面の分析と指導
役割
- 教師として: 知識を伝える, 共有する
- リーダとして: やる気を出させる, 雰囲気を盛り上げる
- まとめ役として: チーム活動の運営をする
- カウンセラーとして : チームのメンバーの相談相手になる
審判の任務
- カーリング精神とルールに則したゲームの進行を確保する
- 公平でなければならない
- 審判としての信頼を損なうような言動はつつしむ
- ルールとマナーについての正しい知識を持つ
- 全ての審判員, 大会関係者と良好な関係を構築し, 維持する
- 競技会場のチェックを行う
公認指導者としての姿勢, 留意点と抱負
- スポーツ経験のない人, スポーツの苦手な人に対し, スポーツの楽し
さを伝えられるよう心がける.
- 幅広い年齢層の人々が同じリンク上で活動できるというカーリングの特性
を生かし, 地域社会における世代間交流に貢献する.
- スポーツを学術や芸術などの文化の一環として捉え,
人々が真に文化的な生活を営めるよう, スポーツの普及に取り組む.
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