放射MTGメモ(2016/02/17)
参加者
- 倉本圭, 石渡雅樹, はしもとじょーじ, 高橋康人, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 論文作成に当たっての課題・検討事項の確認と, 対処法の議論.
- 低温圏界面が, なぜ120K なのか
- CO2 355ppmv 加えた場合の加熱率計算 (simple model) から, 圏界面温度を推定
- 地表面温度 320K, 背景大気 1bar.
- CO2 355ppmv は, Kasting+2015 と同じ.
- 結果
- 圏界面温度 50K - 270K の範囲では, 240K 程度の温度の圏界面が実現.
- CO2 を加えた場合には, 成層圏からの放射による加熱が大きく, 低温でも圏界面が正味加熱になっている.
- コメントなど
- 成層圏からの放射加熱は黒体放射による冷却率の半分程度か: ほぼ半分.
- CO2 は 15 ミクロン帯の吸収がとても強い. 低温になると冷えられないのではないか?
- 15 ミクロン帯はどこで光学的に 1 になるか確認.
- optical depth を手計算で確認してみる. (光学暑さの計算がリーズナブルか確認)
- 解像度落とした計算で, スペクトルや放射フラックス, 加熱率など確認してみる.
- 地球大気をリファレンスに確認するなら, 地表面温度を 288 K 程度にして計算してみる (今の計算は 320K).
- CO2 355ppmv 加えた場合の加熱率計算 (simple model) から, 圏界面温度を推定
- 低温圏界面が実現する場合の大気の水蒸気保持について
- Hamano+2013, 2015 のType I, Type II planets の考え方に基づいて考察.
- Type I planets (暴走温室状態にならない)
- 計算条件, 方法
- 地表には海があると仮定.
- 地表面温度, 背景大気を決め, wet adiabat を計算.
- 120K 圏海面を仮定.
- 結果
- 背景大気が1e+3 Pa 程度より多くなると, 水蒸気損失は遅くなり, 1 海洋質量が散逸する時間は 46 億年よりも長くなる.
- 計算条件, 方法
- Type II planets (暴走温室状態になる)
- 計算条件, 方法
- 地表面温度, 地表面水上気圧, 背景大気量を決めて adiabat を計算.
- 地表から水蒸気が飽和するまでは混合比一定.
- 120K の圏界面を仮定.
- 結果
- H2O 量が背景大気量と同程度か, それ以上になると成層圏水蒸気量は大きくなり, 低い地表面温度で H2O は散逸する.
- H2O 量が背景大気に比べて少なくなると, 成層圏の水蒸気量は小さくなり, H2O が散逸するためには地表面温度がとても高くなる必要がある.
- 計算条件, 方法
- コメントなど
- 圏界面が 120K になる暗黙の仮定がある. これが成り立つ前提が崩れない範囲の議論にとどめないとダメ.
- 惑星放射が今の地球軌道くらいという制約の元で実現する温度圧力条件の中で議論する.
- 灰色大気を参考に, OLR が地球軌道周辺の中心星放射になるような条件を絞る.
- 低温圏界面が, なぜ120K なのか
- mtg 資料
木星大気の計算 (高橋康)
- 連合大会
- Geles et al. 2015 との比較をテーマにしようと考えている.
- 5 ミクロン放射と雲の関係について, 高橋康人モデルの結果と比較して何が言えるか.
- 準備進める (但し無理ならば出さないという選択肢もあり).
- Geles et al. 2015 との比較をテーマにしようと考えている.
- Letter 執筆
- 倉本チェックを受けて, 修正中.
系外惑星大研究会
- 発表資料を土曜日の朝までに倉本先生に送る.
- 倉本班の発表概要をセッションはじめに説明するため.
次回の日程
- 3/3 (水) 9:00-